作成日:2023/08/28
★ 上場企業の女性正社員 賃金は男性より約3割低い 女性管理職比率は9.4%、ゼロ企業は76社
https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1197941_1527.html
上場企業の女性正社員 賃金は男性より約3割低い 女性管理職比率は9.4%、ゼロ企業は76社
〜 2023年3月期決算上場企業「正規労働者の男女賃金差異」の状況調査 〜
2023年3月期から上場企業は、女性活躍推進法等に基づき 「男女賃金差異」 「女性管理職比率」などを有価証券報告書(有報)等に記載することになった。
2023年3月期決算の2,456社のうち、
有報に「正規雇用の男女賃金差異」を記載した1,677社の平均は71.7%で、女性の賃金は男性より約3割低いことがわかった。
また、「女性管理職比率」を記載した1,706社は、平均が9.4%と1割に届かなかった。
各社とも職位・職務などが同等であれば男女間の賃金差はないとしており、女性の管理職への昇格、登用が遅れている現状を反映した結果となった。
男女の賃金差異は、最多が「70.0%以上75.0%未満」(構成比23.5%)だったが、金融・保険業(63.6%)、建設業(65.3%)、水産・林業・鉱業(65.5%)は約4割の差があった。
女性管理職比率は、最多レンジが「5.0%以上10.0%未満」(同22.7%)で、平均9.4%だった。
政府は2020年策定の「第5次男女共同参画基本計画」で、2020年代の可能な限り早期に指導的地位に占める女性の割合が30%程度となる取り組みを求めている。
だが、女性管理職比率が30.0%以上は73社(同4.2%)と5%に届かない一方、女性管理職比率ゼロは76社(同4.4%)あった。
男女の賃金差異は、女性管理職の比率の低さが背景にある。時代に合わせ、企業が女性管理職比率をどう高めていくか注目される。
※本調査は東証など全証券取引所に株式上場する企業のうち、2023年3月期決算(7月31日までに有価証券報告書を提出)を対象に、有価証券報告書の「労働者の男女の賃金の差異」「管理職に占める女性労働者の割合」を集計した。
※産業・業種分類は証券コード協議会の定めに準じた。