■レポートはこちらhttps://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20240423_work_04.pdf今日、労働市場においてウェルビーイングへの関心が高まっています。リクルートは2013年から個人の「働く喜び」に関する調査を実施し、11年分の経年データが集まりましたので報告させていただきます。今回の調査で、「働く喜び」を必要とする人が毎年約8割以上いるにもかかわらず、実際に「働く喜び」を感じている人は約4割にとどまり、11年間あまり変化していないことが分かりました。一方で「働く喜び」を構成する各項目の実感割合は少しずつ変化が見られます。「思い続けてきた希望がかなえられている」「仕事の内容に見合った収入を得ている」といった自己実現や労働条件などに関連する一部の項目では実感している人の割合が増加傾向にあり、「職場に自分の居場所がある」といった自分の役割や居場所に関連する一部の項目は減少傾向にあることが分かりました。働き方改革の後押しもあり、各企業で働く環境の整備や労働条件の改善が進んだ一方で、組織への帰属意識や、上司と部下、同僚同士の信頼関係がやや希薄になりつつあると言えるかもしれません。日本型雇用が転換期を迎え、今後、働く個人の価値観もますます多様化していくことが予想されます。信頼関係をベースとし、個人が役割や居場所があると実感できる職場をデザインすることで、より良い職場の未来が描けるはずです。企業においては働く個人の喜びと、企業の成長を両立する職場の在り方を見つめ直すことが重要なのではないでしょうか。